君を想うとⅡ~Secret love~



「お前、いい年して母ちゃんに泣きつくなんて恥ずかしくねぇのか!!」


「ぜーんぜん?俺、ケンカに負ける方がイヤだもん。」


「こンの…クソ慎っ!!」









ち…、小さい。

負けず嫌いなコトは知ってたし目的のためには手段を選ばない男だって知ってはいたけど…。




桐谷慎の器の小ささに思わず頭を抱えてしまう。









ギャンギャン言いながら男二人が低レベルな言い争いを繰り広げていると




「ハイハイ。
あ、それはそうとオバチャン超キレてたよ?“龍、勝手なことして~!!”って。」



桐谷慎は思い出したかのように、早坂さんの肩をポンと叩く。










「は…?」




キョトンとした目で早坂さんが見つめ返すと、桐谷慎は


「“しばらくあの子は給料抜きだね!!”って言ってたよ♪」


「え、えぇぇ~っ!!??」


「ざ~んねん、龍。
ケンカ売る相手を間違えるとこういう痛い目に合うんだよ。」






悪魔の微笑みを向けながら、ヤツは早坂さんの肩をポンポンと叩いた。





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