君を想うとⅡ~Secret love~
・和解
「龍、あの時のあの事故は謝っても謝りきれない。ゴメンなんて言葉じゃ償いきれない罪なのは百も承知だ。」
「……。」
「俺はオマエとオマエの家族からイブを奪った。
それは…紛れもない俺の罪だ。憎まれても疎まれても仕方ない。」
穏やかに話す桐谷慎とそっぽを向いたままの早坂さん。
不器用に
だけど誠実に
二人は理解し合おうとしている。
「龍。オマエは俺がイブを忘れて高宮と付き合ってるって言ったけど…。
俺、アイツのコト忘れた日なんてないよ。」
桐谷慎がそう言うと。
早坂さんはハッとした顔をして顔を上げる。
そんな早坂さんを見て安心したように微笑むと
「イブは生きてる。
俺の心の中の…、一番キレイな思い出の中でね。」
そう言って。
桐谷慎は自分の胸を軽く親指で指差した。