君を想うとⅡ~Secret love~
そう言って微笑むと
「イブはいつも俺と一緒にいるよ。俺にとってアイツは大切なオンナだから。」
“ゴメンね”とつけ足して、
桐谷慎は申し訳なさそうに私を見つめる。
チクン、チクン。
胸の奥が針でつつかれてるみたいに痛くなる。
桐谷慎はイブを忘れてなんていない。
彼の心の中の一番キレイな場所にイブは生きている。
そんなこと、わかりきってて。
この間だって面と向かってハッキリそう言われたのに。
わかってるハズなのに改めて聞くと心の奥が痛くなる。
彼の全部を独占する日は永遠にないんだと思い知る。