君を想うとⅡ~Secret love~
私が彼の腰に抱きついて
彼は私の体を抱きしめながら、時折私の頭をヨシヨシ撫でる。
そんな包容を堪能したあと。
「龍、イブ以外のオンナに惚れた俺を許してくれとは言わない。
ただ…認めて欲しいんだ。俺と高宮を。
イブの想い出と一緒に…未来へ歩いていく俺を。」
桐谷慎は私を抱きしめてた腕の力を軽く抜いて。
静かに早坂さんと向きあった。
早坂さんの隣には…
優しい瞳で私を見つめるしゅーちゃんがいる。
その瞳は
“大丈夫。大丈夫だ、伊織”
そう言ってくれてるみたいで。
なぜだかとても安心できた。
沈黙の時間がどれほど過ぎただろう。
早坂さんも桐谷慎も何も言わずにお互いを見つめあっている。