君を想うとⅡ~Secret love~
き、キスした。
き、桐谷慎が…早坂さんに、き、キスした。
あまりのショックに
頭の中が真っ白になってきて、フッと意識が飛びそうになった時。
「わ~っ!!伊織~~っ!!!」
フラつく私の体をすんでの所でしゅーちゃんが支えてくれた。
「おっ、おっ、おまっ!!
なっ、なっ、なにおぅっ!!??」
パニックになっているのは私だけじゃない。
可哀想にキスの被害を受けた早坂さんはパニック度が最高潮。
目を白黒させながら、顔がドンドン真っ青になっていく。
そんな混乱状態の早坂さんを見て、桐谷慎はケラケラと楽しそうに笑う。
その姿はまさに悪魔。
そして…
彼の腕を引き寄せてホッペに、もひとつチューをすると
「ごめんね、龍♪」
耳元で熱っぽくささやいて。
彼は早坂さんの体を優しく優しく抱きしめた。