君を想うとⅡ~Secret love~
私の目の前にはBLの世界から抜け出してきたかのような甘いマスクのイケメンと。
ワイルド細マッチョなイケメンが抱き合っている。
「好きだよ、龍。」
そう言って微笑む桐谷慎は色っぽくて妖艶で。
なんだかその雰囲気に流されそうになってしまったけれど。
「アホか!!!俺は男にケツ掘られる趣味はねぇっ!!」
顔をひきつらせながら叫ぶ早坂さんの声にハッと正気に戻る。
だ、ダメだ!!
変態でもなんでも、あの人は私の彼氏だった!!
「そ、そーよ!!
アンタには私がいるでしょっ!!??」
まるで困ったお母さんのように。
情けない声をあげながら彼を説得すると、桐谷慎はチッと軽く舌打ちをして。
「せっかくいいトコだったのに~。
……つまんない。」
ヤツは早坂さんから体を離すと、ハァ~と盛大にため息をついた。