君を想うとⅡ~Secret love~





その後。

どんなに問い詰めても桐谷慎はバイ疑惑を否定するでも肯定するでもなく



『どっちだと思う~?』



と、私の追及をスルリとかわす。






桐谷慎はちょっと(いや、かなり?)変態だけどあの容姿だし。
来るもの拒まずな性格だから、女の子に言い寄られはしないかといつも不安なのに……。




女の子ならず、男の子まで!!!!




心配の種が増えるとなると、私は気が気じゃない。







「ちょっと!!ホントはどっちなのっ!!」


「さぁね~。どっちだろうね~。」


「もうっ!!ごまかさないで教えてよ!!」






必死の私と、私に同情の目を向ける男二人。


必死の形相をした私を見て桐谷慎はケラケラと楽しそうに笑う。









そんな風にジャレてる私達を見つめながら



「…決心…しなきゃな。」




しゅーちゃんが真剣な顔をして何かを呟いたことなんて…






自分の心配だけでいっぱいいっぱいの私には、気づくことなんてできなかったんだ…。







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