君を想うとⅡ~Secret love~
はぁ~とため息をつきながら、桐谷慎と常務のやりとりを聞いていると
「なんだありゃ。
昨日と全然態度がちがうじゃん。」
私の後ろから呆れた声を出したしゅーちゃんが顔を出す。
「あ、おはよう!!……ございます。藤堂係長。」
いけない、いけない!!
会社ではあくまでもしゅーちゃんは上司。
TPOはわきまえないと、しゅーちゃんに迷惑かけちゃう!!
うん。
今は会社モード、会社モード。
ブツブツ独り言を言いながら、プライベートモードからお仕事モードに切り替えようとしてると。
しゅーちゃんはクスッと笑って
「な~に一人で百面相やってんだよ。」
私の頭をポンポン叩く。
そして何事もなかったかのように、デスクに座ると
「明日の会議の資料まとまってる?」
ニッコリ笑って右手を差し出す。