君を想うとⅡ~Secret love~
真っ黒な世界の中で
私はしゅーちゃんと向き合って、笑いあってた。
夢の中の私としゅーちゃんは高校生でもなんでもなくて、スーツとOLルックの今のままの私たちだった。
なのに…
『さよなら、伊織。』
そう言って。
しゅーちゃんは私の元から歩いて去って行こうとしてしまう。
待って…、待ってよ、しゅーちゃん!!!!!!!
全力で、全速力で追いかけようとするのに夢の中の私は足元がおぼつかなくて。
フワフワの雲の上を走っているようで全く速く走れない。
「待って…待って!!!」
小さくなる背中を追いかけながら必死に呼びかけ手を伸ばし
「待ってよ!!!!!しゅーちゃんっ!!!!!!!」
そう叫んだ瞬間。
「おはよう、高宮。」
私の目の前にいたのは…
桐谷慎だった。