君を想うとⅡ~Secret love~

・天使か悪魔





あ…れ……??






状況が理解できずにポカンとした顔のままキョロキョロと周囲を見回していると





「ここは医務室。
お前…人事部の前で倒れたんだよ。」






私の髪を撫でながら、
桐谷慎は優しい笑顔で私を見つめる。






「藤堂がここまで連れてきてくれたんだ。後でお礼言うんだぞ?」








そ、そうだ!!

しゅーちゃんはっ!?

しゅーちゃんはどこ?!









桐谷慎から飛び出した“藤堂”の言葉に驚いて。
上半身を起こして辺りを見回したけど…しゅーちゃんの姿はどこにもない。




そんな私を見てクスッと笑うと




「藤堂は広報部に帰ったよ。
移動が公(オオヤケ)になったからな~。ちゃんと仲間に挨拶しないとマズイ。」







それを聞いて

ホッとした安心感と、忘れていた恐怖がいっぺんに来た。







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