君を想うとⅡ~Secret love~
◇ドS男に誘拐されて
「イブは特別だけど…、
イブよりも“高宮伊織”って可愛いげのないオンナに強く惹かれたから、今の俺があるんだと思う。
だから今の俺は高宮しか欲しくないかな。」
ガタンっ!!
部長さんがその言葉を発した途端。
伊織の部屋から謎の怪音が聞こえた。
多分…、
腰抜かしたか物を落としたかどちらかなんだけど。
そんな伊織の様子を想像したんだか、部長さんはクスクスと笑って
「ね。だから早く出ておいで、高宮。」
と、扉の向こうに呼びかける。
なのに…。
「い、今はムリッ!!」
「どうして?」
「そ、そんなセリフ聞いたら恥ずかしくて出ていけないに決まってるでしょ!?」
強情っぱりの伊織は一向に出てこようとしない。