君を想うとⅡ~Secret love~
「俺が素直じゃないコトは、お見通しなんだと思ってたけど?」
からかうように私の背中をポンポンと叩き返すと、桐谷慎は抱きしめていた腕の力をゆっくり弛(ユル)めて。
「好きだよ、高宮。」
そうお決まりのセリフを呟いて
私の唇に甘くて優しいキスを落とした。
―ヤバい…、スイッチ入っちゃいそう……。
桐谷慎の冷たくてしっとりとした唇。
包むように、襲うように忍びこんで攻めあげる彼のキスが気持ちいい。
ヤバい。
気持ちよすぎて止められない。
ここが会社だとか
お昼だからとか
そんなこと関係なかった。
ただ彼が欲しかった。
何も考えられないくらいメチャクチャに抱いて欲しかった。
しゅーちゃんが…
いなくなる不安を全部消し去るように。
私をメチャクチャにして欲しかった。