君を想うとⅡ~Secret love~
「…え……?」
今思えば。
あの時の私は欲求不満度MAXの、とんでもない顔をしていたと思う。
桐谷慎のキスによって完全に火をつけられた体。
潤む瞳に上気した頬
彼とのキスの余韻が残る光る唇。
乱れた衣服に物欲しそうな私の表情。
よく…あの状況で止められたなと感心しちゃうんだけど。
桐谷慎は私の頭を優しく撫でると
「高宮になら利用されてもいいんだけどね。」
呆れたように呟いた。
「……え??」
「藤堂を忘れる為でも誤魔化す為でも何でもいいんだ。利用されたって構わない。
俺は高宮を愛しているから。」