君を想うとⅡ~Secret love~
「最後に伊織が選ぶのは…俺です。」
「へ~ぇ。
その自信コテンパンに叩き潰してやりたくなるね、藤堂。」
静かな火花の散らし合い。
お互い…コレが最後の戦いになるとわかっていた。
この勝負の勝者が…
高宮の未来に一番近いヤツになる。
「今度こそお互いに遠慮はなしだ。」
「恨みっこもなしっすよ?」
「…もちろん。」
俺たちはお互いにニッと笑い合うと。
「遠慮はしませんから、部長。」
「望む所だよ、藤堂。
泣くのはお前だよ。俺にケンカ売ったこと死ぬまで後悔させてやる。」
「…ははっ!!
そのセリフそっくりそのまま返しますよ、部長。」
パンパンとスーツを払って。
「「勝負は…1か月後…!!!」」
そう火花を散らして息巻くと。
俺たちは背と背を合わせて廊下の反対方向へと、ゆっくりゆっくり歩いて行った……。
【君を想うとⅢ~True love~へ続く】