君を想うとⅡ~Secret love~
「理央ちゃん。
好きな人に“好き”って言うことは悪いコトなんかじゃないよ?」
…えっ……。
ドSな部長さんの口からとび出た、優しすぎる言葉を聞いて。
私は思わず泣きそうになった。
「いいじゃん、藤堂が誰を好きでも。」
「……??」
「大事なのは自分の気持ち…でしょ?」
自分の…気持ち…??
「誰が好きだろうと、誰のモノだろうとカンケイない。
藤堂が好きなら“好きだ”って言えばいい。」
そう言って、部長さんは寂しそうに微笑む。
「俺は…ツラかったよ。
イブが目の前から突然いなくなって、アイツに“好きだよ”って言えなくなった時。」
苦痛の表情に顔を歪めながら。