君を想うとⅡ~Secret love~



思えばあの日から…あたしは自分の恋を心の奥底にしまいこんだ。


伊織の幸せはあたしの幸せなんだと言い聞かせて。







まさか…、
その気持ちがこんなに長引くとは思ってもなかったけどね……。







ハァとため息を吐きながらお茶とグラスを探していると


「エビも~らい~っ。」



藤堂センパイはパエリア鍋の中から大きなエビを抜き取ってパクンと食べてしまった。







「わっ!!ガキじゃないんだから大人しく座ってなさいよ!!」






どこまでも可愛くないあたしは、藤堂センパイの後頭部をパシンと叩く。






なのに、藤堂センパイはイヤな顔一つせずに


「うん、ウマイ!!!」


と言ってニッコリ笑った。





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