君を想うとⅡ~Secret love~
だけどその持論を無視してでも…
あたしは伊織を傷つけたくなかった。
伊織を苦しめることだけは絶対にしたくなかった。
だからアンタに手を出さなかったのに。
そんな素振りを見せたりしなかったのに。
そんなあたしの切ない乙女心を笑うなら、思い知らせてやる!!!
「あたしは藤堂センパイが好きよ?こんなキスなんかじゃ全然足りない。」
そう言って、あたしはセンパイの隣まで歩いていく。
「一ノ瀬……」
センパイが何を感じて、何を言おうとしてるのかはわからない。
だけど…
そんなことはもうどうだっていいや。