茜色




In 体育館



あたしは今始まった大会を舞台裏で見ている。


「さぁ始まりました!学園祭恒例行事。高嶺の花大会!今年の司会は、夏野目仁と、」


「中園杏莉が務めさせて頂きます☆」




去年、この大会で結ばれたこのカップル、誰もが羨ましいと思うな。




多分 学園中皆が尊敬してると思う。




ステージ裏で

零は、さっきから一条にべっとり絡んで話ができない。



するとそこへ

「杏莉の彼氏さんって元気だな。」


神谷があたしに問いかけた。

『ですよね。ってか、それより、なんで梓じゃなくて、神谷が選ばれたんだろうね??』




「さぁ??でも、俺は誰にも告らねえよ」

と苦笑して言う神谷。



だったら、梓に譲ってあげようよ(苦笑)


「では、早速始めましょう!!選ばれし、4人の高嶺の花!どうぞステージにお越しください☆☆」




「ほら、行くぞ。」



と、神谷に言われ、
あたし達4人はステージへ立った。







体育館に生徒の歓声だけが響き渡る。



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