茜色
「おぃ、優雅。俺は傘は忘れねぇし、忘れたとしても、風邪は引かないから、自分で全部差しとけ。わかったか??」
『あっはい、了解っす。』
「ねーぇ!!なんで蓮と茜は名字で呼びあってるの!?あり得ない!!」
杏莉の言葉に皆が賛成する。
『でも、杏莉と仁は下の名前じゃん。一条だって梓と神谷のことちゃんと名前で呼んでるじゃん?』
「茜姉さん、オレらは、君たちの事を言ってるんです。さぁ、蓮って呼んであげなさい。」
よくわからないまま口に出してみた。
『蓮ちゃん??』
皆が呆れた顔をした。。
一条顔真っ赤だし(笑)
「そんな蓮ちゃんなんて、普通に蓮でいいんだよ。あぁ…、じれったいな!」
梓が頭を抱え、髪をぐじゃぐじゃにする。
蓮ちゃんが嫌なの??
「ほら、次蓮ちゃんの番だよ!!茜って言ってあげなさいよ!!」
「……茜。」
「普通だな、オイ。」
いゃ、あずちんさん。名前を呼ぶのにウケはいらないよ…
一条だってそんな事要求されたくないはず………
『てかなんで名前で呼ぶんですか!?なんのメリットもないじゃん。』
はぁ、だからこいつは。
と呆れた表情で一条が
「ちょっとこいつ借りていくわ。」
とあたしの手を掴み食堂を出てしまった。
「「いってらっしゃぁい」」
とか言うし…
なんなんだ???