茜色
「じゃあ呼んでよ。俺の名前。」
そう言って
どんどん一条の顔が近づいてくる。
『な、あの……顔が近いんだけど!!』
めちゃくちゃ動揺しているあたしに対して一条は
「名前早く言ってよ。じゃないとチュウするよ。」
………!!!!
はい!? チュウ!?
チュウより名前の方がよっぽどいいよ!!!
『分かったから!!一条蓮!!蓮っ[チュッ]
え………。
今ってどんな状態だ??
気が付くと、一条のドアップがあった。
「ごちそうさま。」
ニカッと笑って微笑む一条。
『しないって言ったのに………』
絶対あたしの顔真っ赤だ…
「だって可愛かったから☆」
やめろ、気が狂う。
『………これからは不意打ちでするのはやめて…///、あたしはこれで』
と立ち上がり、ドアの方へ向かうあたしの腕を
ガシッ
「もうちょっとこのまま………」
と一条に抱きしめられてしまった。
『ちょ、蓮ちゃん……』
「何もしねぇから、」
もうこれ以上反論しても、しょうがないと思い、
あたしも一条の肩に手を回す。