茜色


キーンコーン………



「じゃあまた後で。茜気を付けて、」



杏莉の言葉で一旦解散した。



席に着いて、蓮に聞いてみた。



『ねぇ、梓って時々暴走するときない??』




「あぁ。お前の思っている以上にな。すげぇよ? その時々暴走するってのが、そろそろ出てくるかもな。」




確かにな。 あのオーラはしばらく消えそうにないね。




「おい、アイツ来るぞ。金井奏」



えっ?



あっそうだった。 隣だったんだっけ。




にっこり笑いかけながら座る金井


「ねぇ茜、放課後に学校案内してよ」



『誰がするかよ馬鹿。あんなもん3日で覚える。自力で頑張れ。』




「なぁ茜、なんでそんな冷たいんだよ。前までは優しかったじゃん。」




知るか……!!!


見捨てたのはお前だろうが!!




「悪いけど、学校案内なら他あたってくれる?」


いきなり梓が後ろを振り返り、金井にそう言った。



「茜と蓮は学園では、知らぬ人はいねぇ。超ドSカップルなんだよ。蓮の女なんか口説く暇あったら、俺と被ってるそのキャラをどうにかしろ。」





…………梓さん。


背中が黒いよ。

しかも助けてくれたと思ったらやっぱりキャラ被りかいっ!!



ドンだけ気にしてるんだよ。



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