茜色
「まぁまぁ、茜ちゃん。分かってやれよ。蓮だってお前の彼氏なんだよ。そりゃ、変な男が近寄って来たら嫌になるもんだろ。」
梓が言ってた変な男って……
「あ、茜?それに皆さんも。おはよー☆」
こいつか………
金井 奏………。
皆が険悪オーラを出している中、蓮は眉間にシワをよせ、梓は本人に聞こえないよう、何かブツブツと言っている。
「茜、昨日のデートはどうだった?」
『うるせぇ、授業始まるぞ。とっとと失せろ。』
こいつが一言言うたびに、血管が切れそう………
「冷たいなぁ。前まではそんな酷い言い方してなかったのに。」
いかにも俺は茜の全部を知っている というような言い方で蓮を睨んでいる。
「茜は大人になったんじゃねぇの?信用していい人間と警戒しなきゃならねぇ人間の区別がつくようになったんだよ。もう、昔の茜はいねぇんだよ。」
蓮も負けじと、言い放っている