茜色
「なんだよアイツ……。マジムカつく。」
梓の言っている通り、ムカつく。
『今思うと、あれがあたしの彼氏って………あり得ない……。先に振られたのが許せないけど、別れて正解だったね。』
「今、蓮くんで本当に良かったねぇ。」
零の言っている言葉、本当に心からそう思う……。
キーンコーン―…
授業が始まる。
『しばらくあたし、授業出るね。』
えっ!? とまるで珍しい生き物を見たように驚いている皆。
「どういう風の吹き回しだ?明日雪が降るぞ?」
おい、失礼にも程があるだろ。
しかもそろそろ桜が咲く季節だし。