茜色




「あたし、この事は、茜が別れるまで誰にも言わないよ。皆にもね。 でも、今のあんたは茜らしくないよ。 守るってそういう事なの? 人と恋するって2人が傷ついて築くものなんじゃないの?」




あたしらしくない…………



そんなのあたしが一番分かってる。





「これはあたしが思う事だから。あまり気にしないで☆ あんたが別れたら、あたしがいい男紹介するよ(笑)」



あたしの気持ちをなだめるように笑わせてくれようとする零…………



『ありがとうね。………あたし……………蓮の誕生日…………3日後、アイツに別れを告げる。』


そろそろ蓮の誕生日だなっとは思ってたんだよね……




「よし!頑張れ!!なきたけりゃあたしの胸借りてこい!!!」


『うわぁん(泣)おねぇちゃあん!!!』



零に泣き真似をしながら抱きつく。


「よしよし(笑)」










今は零の前で泣きたくない。




プライドとかそういう事じゃない。




あたしの本音を知りながらも、背中を押して頑張れって言ってくれる零の前で泣くのはいけないと思う。



今すぐにでも泣きたいけどあたしはただ助けを求めていることになる…



蓮の彼女でいられる残りの3日間。




最高のあたしでいられるように楽しもう。




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