茜色


―――――――――――――――



目を閉じていても辺りが明るいのがよく分かる……



目を閉じてる…………??


『………俺、寝てた?』


時計を見てみると、夕方6時………



6時………!!!???



『嘘だろ……』



ココまで来てしまうとイカレテル俺を情けなく思ってしまう……



腹も減ったし、食堂に行くか…………





ガチャ



「あっおはよー…………って貴方、どちら様?」

中園が眉間にシワを寄せて睨む。


どちら様って………


『お前、馬鹿にしてんだろ……』



起きて早々、睨まれても……


「どうしたんだよ杏莉……。お前………蓮か!?」


目を大きく開けて俺を指差す旬。

俺は蓮以外誰になるんだよ!!

「蓮…………。寝てねぇのか?スッゴいクマだぞ…」

学が鏡で俺の顔を写してくれた


『!!!!』



鏡の中には、マンガで出てきそうな目の下のクマが印象的な顔があった。


俺………寝たよな??



寝て疲れるって聞いたことねぇよ……


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