茜色



In俺の部屋


『なんなんだよ!!!』


「なんなんだよはこっちのセリフだ!!お前はこれでいいのかよ!!お前だって男だろ!!1人の女も守れねぇんなんて情けねぇんだよ!!!」


俺の胸ぐらを掴んで怒鳴る旬。


俺だってそのぐらいわかってんだよ!!!


あの夜、やっぱりこのままじゃ嫌だって思った。


人に訳もわからねぇままされるがままの俺じゃねぇんだよ。


『わかってる。だから茜と話をする。』


旬が胸ぐらを掴んだ手に力が抜けていく


「本当なんだな。」


さっきまで黙っていた学が俺を睨んできた。


『あぁ。やっぱり俺は茜がいいんだよ。茜が幸せにならないんだったら、俺が幸せにしてやる。』


そのぐらいの存在なんだよ………。

俺にとって、茜は……


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