茜色
茜Side
In図書室
「珍しいね。茜が俺に素直についてくるって。」
そりゃ、ついてくるでしょ。
『話があるからね。さっさと済ませたいんだよ。』
「話って何?まさか俺とやり直してくれるの??」
どんどんニヤつきながら近づいてくる………
こいつってどんだけ自意識過剰なんだよ……
んなわけねぇだろ。
『前にも言ったよな?あたしはお前とはよりを戻す気はないって。』
「だったら何?」
眉をピクッと持ち上げ、笑顔をなくして聞いてくる。
『あたしはやっぱり蓮じゃないと嫌なんだよ。あたしをそのまま好きでいられる蓮が。』
そういうとニヤリと口元をあげて笑う
「じゃあ、バラしちゃってもいいんだね。それで一条を傷つけても。」
あたしはこのくすんだ目には負けない………
『やりたければそうしろ。あたしが蓮を守ってやる』