茜色



「ごめんな。」

『何が?』


「あの夜の時。」


あぁ緒方先輩のことか。

でもなんで蓮が謝るの?

『あたしが謝らないといけないのに……。』


「俺、茜との未来のために別れたのに、あの状況を見たとたん、無性に腹が立ってかなり妬いた。」


蓮でも妬くことなんてあるんだ。

「ごめんな?」

『あたしもごめん。今まで金井に振り回されてばかりで、周りに左右されてばっかりだった。でも、自分達の問題なんだって事がやっとわかった。』


「今度は1人で考えないで、相談しろよな?」


『あぁ、わかった。』


そう言ったら、蓮はあたしをギュッと抱き締めてくれた。


「お前がいるから俺がいるんだ。だから、お前はお前らしくいろ。」

『強制ですか。』


「あぁ。出来ないんだったら今すぐにチューをして『あ゙ーー!!わかったから!了解しました!!』



その後、蓮は笑顔であたしにキスをした。



―――END―――

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