Simply
明らかに視線を壇上に向けない挙動不審なアタシに気づいたのか、ボーイさんもとい生徒会長さんの視線がこちらに向いたのをなんとなく感じる


アタシがドキッと体を強張らせていると、何事もないように続けられる生徒会からのお知らせ

気、づいてない???


いや、ありがたいけどね……


でもでもアタシのうろたえっぷりってば半端じゃないんですけど!!!


ばれてない?

アタシがアタシだって気づいてないよね??


あー、なんか人生終わった……


教師になる夢もついえた!


津波のように絶望が押し寄せてくる

流されないように強い心で、立ち向かおうとしても…

絶望の波はアタシの足元の砂をあっけなくサラサラと奪っていく



もう今誰が話しているかなんて全く聞こえてないし


立派なお手本にならなきゃいけない教師としてはあるまじきってくらい


頭の中が真っ白で


なのに心臓がザワザワうるさくて


変な冷や汗がでるのを感じていた

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