Simply
「ちょっと、待て…………お前」


かずまが眉間に力をいれてゆっくりと口を開いた




「俺は、お前とヤッてない」




ため息まじりにそう言われて、アタシはかずまの方を見た








そういえば、そうだ








「それだけが目当てなら、お前が酒飲んで強烈に誘ってきた時にしてるだろ……

まさか、ホテルで俺におあずけ食らわせた事忘れたわけじゃねーだろーな



……青」



ハッと気づいて車を発進させる



「勝手に一人で考えて、勝手に誤解して、勝手に傷ついてる


だから女はめんどくさいって言ったんだよ


お前が泣いた事をめんどくさいって言ったわけじゃない」



ひとつひとつ絡まった糸をほぐすように説くかずま



「それに、からかう程の余裕もない


お前のまわりは……色んな男がチラついてるからな」


本気で思ってくれてる……ってこと??

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