Sweet silent night
聖なる日
すごく深い眠りから徐々に現実に引き戻される感覚。
「…ん?」
唇に違和感を覚えて目をさました。
ゆっくりと重い目蓋を開くと、ほぼ0距離地点に寝起きの彼の顔。
「あ、起きた」
朝日に負けないくらい眩しい笑顔をこちらに向ける彼。
「そんなとこで何してるの?」
身動きがとれなくてあたふたする私を見て、彼はおもしろそうに笑った。
「何って…おはようのキスだよ。
メリークリスマス、あかりちゃん」
そう言うと彼は顔を離して起き上がった。
あ…そうだ、今日はクリスマスなのか。