Sweet silent night
「…よかった。
あかりちゃんの隣にいても恥ずかしくない姿でいたかったから、珍しくお洒落してみたんだ」
少し照れ臭そうにそう言う彼を見たら、胸の奥が熱くなって…無意識のうちに彼に抱きついていた。
「あたしも、さっきそう思ってた。
聖さんに釣り合う人になりたいなって思ったの」
「もう君はそれで十分だよ。
さあ、もうちょっとこうしてたいけど、そろそろお客様が来ちゃうからね」
「あ…はい」
ふと我にかえって恥ずかしくなる。
「あと残りの料理もテーブルに並べましょうか」
何か言わなきゃと思って無難なことばを探したけど、胸の高鳴りはなかなか落ち着かなかった。