【短編集】砂糖をかけたみたいに
「さぁ、これを履いてみなさい」
継母はシェリンよりも2まわりも背の高い長女に靴を渡しました。
そして王子に気付かれないように小さい声で何かを呟きました。
長女が靴をはいてみると―――
「まぁ!すごくお似合いよ!」
長女の足はピッタリと靴に収まっていました。
王子は驚きを隠せない様子で目を大きく見開いていました。
継母は満足気な顔で王子に向かって言いました。
「これでこの靴は証拠になりませんわね。
王子はシェリンの幻でも見たのですわ」
唇を噛み締めた王子は反論も出来ず帰ってしまいました。
なんてこと…!
シェリンはそのまま気を失ってしまいました。
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