【短編集】砂糖をかけたみたいに







「さぁ、これを履いてみなさい」

継母はシェリンよりも2まわりも背の高い長女に靴を渡しました。

そして王子に気付かれないように小さい声で何かを呟きました。

長女が靴をはいてみると―――













「まぁ!すごくお似合いよ!」

長女の足はピッタリと靴に収まっていました。

王子は驚きを隠せない様子で目を大きく見開いていました。

継母は満足気な顔で王子に向かって言いました。

「これでこの靴は証拠になりませんわね。

王子はシェリンの幻でも見たのですわ」

唇を噛み締めた王子は反論も出来ず帰ってしまいました。







なんてこと…!

シェリンはそのまま気を失ってしまいました。






< 104 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop