【短編集】砂糖をかけたみたいに
「俺は無視か、蓮条」
拗ねたような顔…はしてない。
むしろ大笑い寸前な感じに手で口を押さえる松田先輩。
あたしも…ちょっ、やばい…!!
先輩と二人して耐えらんなくなって噴き出した。
「なんで美夜がここに!?つか陽太先輩も今日はデートじゃ!?というか笑うな!!」
パニくってる桐真…面白い!
「今日は芳乃夜からしか空いてねーの!そして俺は美夜ちゃんのお手伝い!
蓮条の驚いた顔サイコーだわ!」
馬鹿笑いしてる先輩。
「ま、今年の悪戯はコレなの」
やっぱり目をまんまるくした桐真。
「楽しかったわー美夜ちゃんサンキュ!じゃ良いバレンタインをー」
「こちらこそありがとうございました!芳乃さんによろしくお願いします」
手をひらひらと振って彼は行って、カフェ内は二人きり。
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