【短編集】砂糖をかけたみたいに







「ブラックコーヒーと、カフェオレください」






今カフェでオーダーした人はあたしの彼氏、蓮条桐真(れんじょうとうま)。

顔はあたしよりも可愛いくせに味覚は大人。

コーヒーはブラックがいいんだって!

あたしは甘党だからブラックなんて飲めないのに。







「ほら、美夜(みや)、カフェオレ」

ブラックコーヒーを啜る彼を思わず見てしまう。

なんていうか・・・女の子みたいなのに。

やっぱ男の人なんだなぁって思う瞬間だよね。

「みーや?ぼけっとしてると冷めちゃうよ?」

「えっ、あ、うん!」

やっばい、今挙動不振だったよね・・・?

見惚れてましたなんてばれたら・・・!?

「美夜、そんなにじっくり見ないでよ」

・・・ばれてました・・・。







.
< 3 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop