【短編集】砂糖をかけたみたいに
最近、確実に亮臣くんの悪い影響をうけてる気がする。
サボることが多くなった。
今日も5限目授業を受ける気にもならずサボることにした。
でも保健室は熱ないとベット貸してくれないしなぁ・・・。
やっぱり向かったのは物理室。
ひんやりとした机に頬をべったりくっつけて窓の外を眺めた。
向かいの校舎の廊下、多分パソコン室の前、2人の生徒。
――――亮臣くん
隣は男好きらしい可愛い先輩。
桜宮くんは嫌そうな表情をしてたけど、先輩を拒んでる感じはしなくて。
先輩は思いっきり襲ってるし。
そして2人の影は重なった――・・・。
どくんと心臓が動く。
それと同時にちくりと針で刺されたような痛み。
痛いよ。
穴が開いた心臓みたいに
どくどく、どくどく。
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