【短編集】砂糖をかけたみたいに








物理室を出ると壁によりかかる人。

さっきも見た、先輩。

「ちょっといい?」

お決まりの言葉にあたしはこれから起こることを容易に想像することができた。

やっぱり、こうなるのかぁ・・・。









連れて来られたのは資料室の前。

ここも人が少ない所。

「あんたさぁ、亮臣のなんなわけ?」

・・・・・・何なんだろうね?

「なんであんたなんかが亮臣と一緒にいるのよ!」

関係ないでしょ。

「誑かさないでよ!!」

したことないから。

こんな時にあたしの強気な性格が出てしまう。

淡々と答えるあたしにキレたのか、先輩は手を振り上げた。

さすがに、目を瞑った。









「それ、すんなよ」





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