【短編集】砂糖をかけたみたいに
数秒の沈黙。
「俺、女を抱きしめないことがポリシーだった。
『男の腕は好きな女を守る為にある』ってさんざん親父に言われてきたし」
うん、と相槌を打つ。
「・・・お前、意味わかってねぇだろ・・・」
苦笑気味の声。
「だ、だってこの状態で正常に考えるなんて無理!できない!!」
仕方ないじゃん!恋愛なんてそんなにしてこなかったんだもの!!
「本当にさぁ・・・。まあいいや。端的に言ってやるよ。
志緒、お前を守ってやる」
「・・・仕方ないね。強がり男」
「なにがだよ、素直じゃねぇ女」
「「好きだっての」」
end.