【短編集】砂糖をかけたみたいに








ちょうど額が俺の肩に当たるくらいの身長の彼女。

黒くて細い柔らかな髪を指で梳く。

ふわりとバニラの匂い。

俺がこの前あげた香水と同じ匂い。

俺よりも高い体温は弱い力で俺の胸を押すから、その腕をとって背中にまわす。

恥ずかしがり屋の歌鈴を素直にさせる方法。

まわされた腕に少し力が加わる瞬間がクセになる。











あ~あ、本当、どこまで惚れてるんだか。









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