【短編集】砂糖をかけたみたいに
掃除、洗濯、家事のほとんどを一人でこなすシェリンは夕方になるとヘトヘトでした。
それでも継母たちが起きている間はきちんとしていないと晩ご飯を抜かれてしまいます。
眠い目をこすりあくびをかみ殺し晩ご飯の用意をします。
シェリンはこの晩ご飯の時間が一番苦痛でした。
朝昼は一人でご飯を食べるのですが晩ご飯だけはそうもいきません。
継母たちの豪華な食卓とはことなり、シェリンにはひとかけらのパンとスープしかありません。
一日中動きまわったのでお腹ペコペコです。
義姉たちが見せびらかすように食べるご飯が羨ましくて仕方ありませんでした。
晩ご飯の片付けを終え、やっとシェリンは自分の部屋へと向かいました。
ぎい、と音を立てる古いドアを開けると、狭い屋根裏部屋には来客がひとり。
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