Voice〜彼の声〜

二人の関係-山下side-




「黒崎」


先生に名前を呼ばれても返事をしない創。


呆れて見てると、後ろでは明らか焦っている美嘉がいた。



授業が終わり美嘉に話し掛ける。


「美嘉、さっき焦ってただろ?」


俺はそう言いながら、創の机に腰掛ける。


美嘉は困った顔をしながら文句を言った。



無表情な創に対して美嘉は「黒崎くんって笑うの?」って言い出して、俺は思わず吹き出してしまった。



そして何よりびっくりしたのが、普段あまり笑わない創が笑ってたこと。




「お前、面白いな」って美嘉に言う創に、美嘉は惚れた…そう何故だか確信した。



< 104 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop