Voice〜彼の声〜
二人の関係-山下side-
「黒崎」
先生に名前を呼ばれても返事をしない創。
呆れて見てると、後ろでは明らか焦っている美嘉がいた。
授業が終わり美嘉に話し掛ける。
「美嘉、さっき焦ってただろ?」
俺はそう言いながら、創の机に腰掛ける。
美嘉は困った顔をしながら文句を言った。
無表情な創に対して美嘉は「黒崎くんって笑うの?」って言い出して、俺は思わず吹き出してしまった。
そして何よりびっくりしたのが、普段あまり笑わない創が笑ってたこと。
「お前、面白いな」って美嘉に言う創に、美嘉は惚れた…そう何故だか確信した。