Voice〜彼の声〜



榊は愛美の隣に腰掛け、体操着のジャージのポケットから一本の缶ジュースを取り出し、私に差し出した。



「くれるの?」


「あぁ。お見舞い」


「お見舞いって。でもありがとう」


缶ジュースを受け取ると、榊は少しはにかんだ笑顔を見せた。



休み時間も終わり教室に戻ろうかと思ったが、次の授業は体育だからと愛美と榊のすすめで体育の授業を休むことにした。




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