Voice〜彼の声〜
「愛美と榊って仲いいよね」
「「はっ!?」」
何気なく言った言葉にハモる愛美と榊の声。
「いやいや、俺はお前が一番だからな」
「…う、うん」
勢いよく私の方に振り返りながら言ったかと思うと、一気に真っ赤になっていく榊の顔。
「…いや、ごめん」
恥ずかし〜と手で顔を覆う。
私もつられて恥ずかしくなる。
そんな私達を見て山下と愛美は爆笑しっぱなしである。
「お前ら最高」
笑いが止まんねぇと目に涙を浮かべる山下。
私は久しぶりに心から笑っている気がした。
愛美と山下、それから榊。
一緒に過ごせる日々を大切にしたかった。