Voice〜彼の声〜
「…う、ううん!帰ろ」
「じゃあ、下駄箱んとこで」
嬉しそうに教室に戻る榊の後ろ姿を見送る。
どうしよう…。
最近、榊にドキドキしまくりだ。
「見せつけてくれちゃって」
背後から聞こえてきた声にビクッとして、慌てて振り返る。
「びっくりしたじゃん」
「あははっ、佳祐に見とれてるからだよ」
そう言いながら山下は席に戻っていった。
私が榊に見とれてる…?
うん…。
なんかヤバイかも。