Voice〜彼の声〜
そして海!太陽がガンガン照り付ける砂浜に太陽が反射する海。
熱で熱い砂浜にはカップルや親子で溢れ返っていた。
「ひゃ〜人多いね」
手を顔にかざし、海を見渡す愛美。
「陣取りしようぜ」
榊を引っ張って、山下は走って場所取りをし始める。
「山下、張り切ってるね」
「海好きって知らなかった」
小学校から一緒なのに初めて知った山下の一面。
「つーか美嘉、上着脱ぎなよ」
「えっ…やっぱり恥ずかしいよ」
「何が恥ずかしいの!」
そう言って上着を無理矢理脱がされる。
そして手を掴まれ、榊たちの所へ行く。
「榊、どう?」
意地悪な笑みを浮かべて、榊に問う愛美。
「…………」
チラっと私を見た榊は何も言わず、またパラソルを立てる穴を掘りつづけた。