Voice〜彼の声〜
「…榊?」
何もコメントなし?
ちょっとは期待したのに。
「佳祐、照れてんだよ」
山下は笑い榊を見た。
「……うん…あの、あ〜」
真っ赤になりながら、言葉に困る榊は私をチラっと見た。
「ちょっと来て」
手を引っ張られ、岩場の方に行く。
「どうしたの?」
「いや、うん…可愛すぎ」
私を見ながら真っ赤になる。
私は更に恥ずかしくなって榊から目を逸らした。
「…二人んとこ戻るか」
「うん…」