Voice〜彼の声〜
気付いた気持ち
時間が経つのは早く、日はあっという間に沈み、夕食を終えた私達は予約したホテルへと向かった。
榊と山下は買い物があるからと、後から遅れて来る。
「美嘉、ちょっと先に部屋行ってて」
フロントで鍵を受け取り、愛美はコンビニ行ってくると言って、私は先に部屋へと足を運んだ。
「皆、何を買ってんだ?」
疑問を浮かべながら、部屋の鍵を開け、中へ入る。
部屋は安かった割には綺麗だった。
ただ狭くてベッド二つが並べられてるだけで、狭い感じはあった。
荷物を整理してると、扉が開く音がし、入口の方に視線を向ける。
「…狭っ」
愛美と違う声。
だけど聞き覚えのある声が聞こえた。