Voice〜彼の声〜



お風呂から上がると榊はベッドの上で転がっていた。



「…寝てるの?」


「えっ?起きてるよ」


体を起こし、私のベッドの方に体を向け座った。



「今日は疲れたな」


「…そうだね」


榊の正面に座ると、榊に手招きされる。


「こっちおいで」


パンパンと榊の隣を手で叩く。


私は黙って隣に座った。



「緊張してる?」


「……少し」


「俺も」


そう言って小さく笑った。



「…榊」


「ん?」


「私、榊の声が好き…安心出来る」


「照れるようなこと言うなよ」


照れながら、私の頭に優しく触れた。


そして私の唇を塞いできた。


いつもと違って強引なキスをしてくる。



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