Voice〜彼の声〜
『俺はお前だけだから』
下着へと手が周り、ビクッとする。
『美嘉…』
服を脱がされ、下着も外されようとしている。
やっぱり、恥ずかしいよ。
そんな私の意志をお構いなしに榊は私にキスをする。
『嫌、かな?』
嫌じゃないよ…。
嫌…じゃ……。
「………めて」
「えっ?」
私の声に気付き顔を上げる榊。
「…や…めて……っ」
お願い…。
やめて…。
両手で顔を覆い、涙が流れるのを堪える。