Voice〜彼の声〜



夏休み、一度も榊と会うことなく新学期を迎えた。



榊から連絡が来ることもなかったし、私も連絡することはなかった。


というより、連絡することが出来なかったっていう方が正しいかもしれない。



「榊」


朝、下駄箱で榊が来るのを待っていた。



自分の気持ちを伝えるために…。



榊は私の声に気付くと、一瞬動きが止まった。



「話があるの…」



< 220 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop